十湖奇行逸話2 大洪水で築堤
明治十一、二年の頃、隣村倉中瀬の戸長となる天竜川が大洪水に村内一本松まさに流失の難に逢わんとするや人夫数百名をかり集め菰冠数本を運ばせ人夫に飲ませあたかも昼の内は洪水を知らさるものの如くであったが、いよいよ夜に入るや自ら先頭に立ち人夫を指揮し一夜の内に幅二間高さ一丈二尺といへる大規模の堤防を十九間築き上げ、流失を防いだので倉中瀬では翁の功績を賞揚して居る。
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