十湖奇行逸話14 翁の飯茶腕
翁とじっこんなる某が翁の許へ成る日訪づれると翁夫妻が食事中で翁の日く「此の飯茶腕は尾張瀬戸の門人が初窯で焼いたもので中風が出ぬと云うて送ってくれたから毎日之れを用いている」と謂ふや列座の某が翁の高齢にあやかり長寿をしたいから記念にいただきたいといふと、そーかそれではお前に遣ろうと喫飯を了はると同時に夫人さのに洗はしめて呉れた翁の恬淡無欲なことは此の一事を以っても知れる
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