十湖奇行逸話22 鶯張の座敷
翁が居宅を人手に渡さうと腹を決めた或る年の春「巣立ちせよ燕我家をうらぬうち」の述懐を吐いて貧生活のドン底を示し眤近な某が翁を訪づれると「俺が処は鶯張りだよ寒かろうがマア泊まれ」筍でも掘って飯を焚かそうといったので不審に思った某は四邊を見廻はすと畳が一枚も敷いてない、翁の曰く実は檀那寺で畳がないといふから家の畳を全部呉れてやったのだからソレデ此の通り鶯張りだと恬淡なものである
| 固定リンク | 0
「十湖奇行逸話」カテゴリの記事
- 十湖奇行逸話 目次(2016.01.26)
- 十湖奇行逸話40 瓶中の白髭(2016.01.19)
- 十湖奇行逸話39 浜松で喜寿祝賀会(2016.01.12)
- 十湖奇行逸話38 十湖様のおかげ(2016.01.04)


コメント