名人の名言(2) 直幹作り仕立
中島名人の著書「小菊盆栽百態」の中で、仕立あげる各種の百態を大きく12区分にして図に表し解説しています。
今となっては、仕立て方法も変化してきて、当時とは少し違うかなと思われる節もないではありません。
しかし古きを学び、新しきことを知るのは大切なことですので、現在の仕立て方とも比較しながら参考にしていきたいと思います。
まず、最初に取り上げた仕立て方12区分を紹介してみます。
①普通盆栽作り ②直幹作り ③寄植作り ④筏吹き作り ⑤石付け作り ⑥木付け作り
⑦盆栽懸崖作り ⑧株立利用作り ⑨捻幹作り ⑩小盆栽作り ⑪切込み盆栽作り ⑫芸術作品作り
大きく分けると以上のとおりです。
今回はそのうちの②をひも解いてみます。
「挿し芽を小鉢に移植するとき根張りを調べ、幹を大きく、幹の根元と根張りを強く、一の枝、二の枝、五の枝に主力を作り、三の枝を右斜め裏に取り、四の枝を左斜め前に形作する。根元と根張りを大きく強く育てるには一の枝の下にある無駄枝は六月下旬まで切り落とさない。整枝に邪魔になる場合は、かりに銅線を掛けておく。最後の開花時に正面から根張りが見えるように仕立てることが大切である。」
以上が名人の名言ですが、名人の「解説」は自分たちがする定植時期のことを云っています。
直幹仕立ての鉢上げ定植は、現状では4月上旬から下旬に実施を予定しています。
一般的には主枝は主幹を摘芯しながら一の枝を作っていくのですが、名人のいうことはそのための心得と理解しておけばいいのでしょう。
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