« 2025年1月 | トップページ | 2025年3月 »

2025年2月22日 (土)

名人の名言(3) 普通盆栽作り仕立

 このブログでは普通盆栽の仕立てを「模様木仕立」として紹介しています。
 そのため、名人の「普通盆栽仕立て」は「模様木仕立て」のことだと解釈していただきたいと思います。
 名人は普通盆栽仕立てでも、下記のとおり6つの仕立て法を解説しており、ここでは代表的な短幹つくりを中心に紹介していこうと思っています。前回②を最初に掲載したので前後して申し訳ありませんが①を紹介します。
 普通盆栽の仕立ては大きく分けると
1短幹作り  2双幹作り  3三幹立て 4丸作り 5箒作り 6双幹箒作り
なんとなくイメージは伝わってきますが、上記の1短幹作りの図を見ると、確かに模様木ですね。

Meijin01


「幹を大きく根張りを強く育て、一の枝は立ち上がり15cm程度の高さに第一回摘芯により作り、三の枝も第二回摘芯により作り、二の枝は一の枝と三の枝の中間部に裏枝をを作る。この作品は一の枝より三の枝に主力をつける。四,五の枝も盆栽十二忌を作らないように配置して、頭冠りは八月上旬頃、即ち予備摘芯時に仕立て上げることが大切である。」と。

 短幹には右作りと左作りがありますが、いずれも幼苗時の根張りを主にして整姿する必要があります。
  名人の解説にある「盆栽十二忌」の意については後日紹介します。

 仕立て方12区分

①普通盆栽作り ②直幹作り ③寄植作り ④筏吹き作り ⑤石付け作り ⑥木付け作り
⑦盆栽懸崖作り ⑧株立利用作り ⑨捻幹作り ⑩小盆栽作り ⑪切込み盆栽作り ⑫芸術作品作り

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ 盆栽へ
にほんブログ村

 

 

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2025年2月15日 (土)

名人の名言(2) 直幹作り仕立

 中島名人の著書「小菊盆栽百態」の中で、仕立あげる各種の百態を大きく12区分にして図に表し解説しています。
 今となっては、仕立て方法も変化してきて、当時とは少し違うかなと思われる節もないではありません。
 しかし古きを学び、新しきことを知るのは大切なことですので、現在の仕立て方とも比較しながら参考にしていきたいと思います。
 まず、最初に取り上げた仕立て方12区分を紹介してみます。
 ①普通盆栽作り ②直幹作り ③寄植作り ④筏吹き作り ⑤石付け作り ⑥木付け作り
⑦盆栽懸崖作り ⑧株立利用作り ⑨捻幹作り ⑩小盆栽作り ⑪切込み盆栽作り ⑫芸術作品作り
 大きく分けると以上のとおりです。
 今回はそのうちの②をひも解いてみます。

Cyokanmei

「挿し芽を小鉢に移植するとき根張りを調べ、幹を大きく、幹の根元と根張りを強く、一の枝、二の枝、五の枝に主力を作り、三の枝を右斜め裏に取り、四の枝を左斜め前に形作する。根元と根張りを大きく強く育てるには一の枝の下にある無駄枝は六月下旬まで切り落とさない。整枝に邪魔になる場合は、かりに銅線を掛けておく。最後の開花時に正面から根張りが見えるように仕立てることが大切である。」

  以上が名人の名言ですが、名人の「解説」は自分たちがする定植時期のことを云っています。
 直幹仕立ての鉢上げ定植は、現状では4月上旬から下旬に実施を予定しています。
 一般的には主枝は主幹を摘芯しながら一の枝を作っていくのですが、名人のいうことはそのための心得と理解しておけばいいのでしょう。

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ 盆栽へ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2025年2月13日 (木)

冬至芽の挿し芽の実施

 1昨年は2月にさし穂を採り無加温でさし芽を実施し3月末には発根、ポット苗ができました。
 昨年も同様に2月にさし芽をして、1か月後順調に発根しました。挿し芽床は鹿沼土の小粒にバーミキュライトを混ぜたもの。
 さて、今年は鹿沼土とクンタンを混ぜただけの苗床で、根の本数は少なくても太い根を作ろうという目標です。さし穂は元木の株元に出ている冬至芽を切り取りました。
 保管場所はビニールハウス内で無加温。2週間程度は半日影になるように覆いをしておきます。
 

 20250213_103224_5535

 

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ 盆栽へ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ キクへ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年2月11日 (火)

冬至芽発根促進のために石付け仕立ての場合

昨年の石付け盆栽から新芽を促進するためにどうするのか?
まずは開花が終わった鉢からそのまま大鉢へ植え替えて冬至芽の出るのを待ちました。
おかげで出てはきたものの生長は昨年のまま止まっています。
そこで今回冬至芽が今年の苗木になるように太い根作りから始めます。
写真➀花が終わってからの管理。
写真②植え替えのため鉢から取り出す。
写真③植え替え後です。
12月に大鉢へ植え替えたのは来年用の根を太くするためで、冬至芽が出やすくするためでした。
結果は写真②のとおり、細い根がたくさん出てきています。
その代わり冬至芽の方はあまり成長が進んでいません。
次の作業は根の数を減らすこと、根を長く延ばすことに力点を置きます。
その植え替え後が写真③です。
寒い時期なので水遣りは乾いたらやる。
肥料は根が落ち着いたころ少しづつ施していこうと思います。
今注意することは水のやりすぎで根を腐らせないこと。暖かくなれば自然に欲しがるようになるはず、それまでしばらくの辛抱です。

写真➀

Isituke-01

Isituke-02

Isituke-03

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ 盆栽へ

にほんブログ村 花・園芸ブログ キクへ
にほんブログ村

 

| | コメント (0)

2025年2月 7日 (金)

名人の名言(1)

 菊作り作業が少なくなった時期は、名人の本を開いて過去に学ぶことも必要です。
 既に手に入れた一冊の本、ハウツーものが多い園芸の本の中でもこれは異色です。
 「小菊盆栽百態」昭和34年発行、著者は中島為次氏
 口絵には著者の見事な培養場の写真がありました。
 機会を見て、この本の中身の紹介をしてみたいと思います。

Hon01

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Baiyojyo

 

 

 

 

 

 

 

 

にほんブログ村 花・園芸ブログ 盆栽へ

にほんブログ村 花・園芸ブログ キクへ
にほんブログ村

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2025年1月 | トップページ | 2025年3月 »