桜の開花を前に谷汲踊を想う

 梅を愛でていたと思ったら、とうとう桜が開花とのニュースが届きます。
 桜が咲くとなると先だって写真を撮りに行ってきた岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲の谷汲華厳寺は賑やかになって来るそうです。
 先月18日は谷汲華厳寺で豊作祈願祭で踊があり楽しんできたのですが、桜が咲くころには再びこの踊りが披露されると聞いていました。
 とりあえず今その写真を見て豊作踊りを振り返っています。
 さて行くかどうか、目下思案中です。
(谷汲踊)
Tanigumiodori003c

(華厳寺への桜道は踊りの「しない」が木に掛かりそう。)
Housakuodori00

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2023.02.10

百舌鳥(鵙)のはや贄

 日毎に春めいてきたようだ。
 畑の一画に空地があり、枯れ草を退けたら膨れ上がったふきのとうを見つけた。
 未だ梅の開花がないので寒さはぶり返すかもと思っていたら、今日は東部方面では雪だという。
 全国的にもニュースでは雪景色を伝えている。
 さて、先日の春めいた日に畑で天地返しをしていたら、思いもかけず百舌鳥1羽が支柱にに留まって尾羽根を振っていた。
 こちらに用でもあるのかといぶかしげに耕作していると、ミミズが出てきた。
 なるほど百舌鳥の狙いはこれか。
 「ポイ」と畔に放ってやると、躊躇いもなく嘴で咥えて近くの枯れ枝の先へとりつく。
 なんか百舌鳥と意気投合したようでもあり気を良くした。
 また餌になりそうなものでも出てくれば、近くにいる限り与えてみようと耕作に精を出した。
 今度は土の塊に冬眠中のカエルがいる。
 これはきっと百舌鳥が喜びそうだ。
 が、カエルも気持ちよく寝ているのに百舌鳥のいけにえにするのはかわいそうだと思い返した。
 いつの間にか支柱に戻った百舌鳥の尾羽根は激しく揺れて、こちらに要求を促しているようだ。
 しかたなく、食うも食わぬも百舌鳥しだいと反対側の畔に放り投げてやった。
 あっという間に咥えるやいなや遠くの枯れ枝先を目指して飛び去っていった。
        人鬼に鵙のはや贄とられけり  一茶

Mozu

 

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2023.01.31

おどる胞子たち

 2021年春から栽培をはじめたシイタケのほだ木に、昨年の年末からシイタケが次々と生えてきた。
 まさかこんな冬に出はじめるのかといぶかしげつつ毎日観察することに。
 子供時代の好奇心に火がついた。
 立てかけておいたほだ木の表面ばかりではなく、裏側にも大小さまざなかさがニョキニョキ現れている。
 この様子に写真家の埴しゃぼん氏の写真集を思い出し、胞子が見えるのはいつか?
 すでに胞子は毎日出ていたことを知る。
 昼間に見えないのなら夜間に見るしかない。照明を当てて逆光で観察すると、白い粉が舞っている。
 そして撮れた写真がこれ。胞子たちが踊っている。
 大きく息を吹きかけると胞子が舞いあがり渦を巻く。
 カメラを据えてこの日一晩中ひとりで悦に入っていたのであった。
Odoruhoushi

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2023.01.13

初めてのお参り

 例年この日ばかりは「一年で最も寒い」と語り継がれてきた1月10日のだるま市。
 今年もコロナ対策万全にして善男善女が福を求めて笠井の観音様に集まってきた。
 名物の金だるまも参拝者の手に渡り、本堂から流れる読経の声と太鼓に包まれて露店を楽しむ人であふれている。
 1日限りのお祭りなので、その日が休日か否かで人出が変わる。
 令和5年はあいにく火曜日の平日とあって、昼間の参拝者は大人が主、その代わり学校の授業が終われば子供たちの世界へと様変わる。
 結局、終日人の出は絶えず、賑やかな縁日ともなったようである。
 本堂に参詣者が減り始めたころ、おぼつかない足取りで母親の手に引かれながら階段を上がってきた幼児。
 何が何でも一人で歩もうとするしぐさに周囲からは暖かい目線が注がれる。
 幼い「だるまさん」が転ばなかった参詣風景の良きひとこまであった。
Hajimetenoomairi01
Hajimetenoomairi
 

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2023.01.02

水難地蔵のお正月

 1年前、通りかかりの老人が切花の後始末の花ガラを手にしてこう言った。
「わしは月に1度は天竜川の土手にある地蔵の花を替えている。ここの地蔵は縁起が良く、願いを唱え拝んだ人はご利益がある。今までに宝くじで1千万円当たった人もいれば10万円はざらだ。」という。
 後日、御利益の話はともかく、その地蔵とやらを見に孫たちと行ってみた。
 天竜川の堤防の下がったところに祠があり、なるほど地蔵が数体安置されていた。花が挿されて管理されているようだ。
 地域の歴史を調べてみると天竜川沿いに2か所あり過去の水害の犠牲者を祀っているとあった。
 新年の参拝は地元で済ますのが信条の自分は、今年は少し足を延ばし、ご利益地蔵まで足を運んでみた。
 なるほど注連縄まであり、前掛けもきれいになっていた。
 やっぱり宝くじに当たった運のいい方がいるのだろうと得心した正月三が日である。 
Suinanjizo
Suinanjizo01
 

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2022.12.04

冬紅葉の浜松城公園

 浜松城公園が来年の大河ドラマの影響で改修され美しく生まれ変わろうとしている。
 12月に入って穏やかな冬入りかと感じながら散策を楽しんでいると、あまりに人出が多いのだ。
 来年はこの地にドラマ館もオープンするので、文句なくこれ以上の賑わいになることは間違いなし。
 かつてここには動物園があって何度も親たちと遊びに来たことを思い出す。
 帰路は浜松駅付近へ向かい松菱デパートでおもちゃを買って、ご機嫌でバスで自宅まで戻った。
 今となっては懐かしい記憶の一コマである。
 公園の木々は冬紅葉とまで枯れ落ちていず、散歩中の家族やら観光客が多くそぞろ歩いている。
 中には結婚式の前撮り写真撮影をしている一行もあり、良いシーンが撮れる場所として選ばれたことに自慢したいくらいだ。
 幼少時代に遊び場だった場所が、今では大人っぽい公園として管理されていることに戸惑いすら感じている。
 自分の生きざまや市政の長い時間の経過を振り返ったような週末であった。
 Fuyumomiji
 

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2022.12.01

鯉が飛んだ

 最近は天候の急変が忙しい。
 予報はかなり正確な時間を伝えてくれるが、雲の動きの早いことこの上ない。
 地域によって雨模様が左右されるようだ。
 この日、久しぶりに紅葉を満喫しようと市内の四ツ池公園へと足を向けた。
 近づくにつれ紅葉の進み具合がよくわかる。
 黒い雲がまもなく来るだろうとの不安があったものの、傘は持たずに歩き始めた。
 天候のせいか散歩中の人影は少なく、池で魚釣りをする老人たちがときどき見かける程度。
 秋が深まったこの日さすがに平日は静かである。
 鴨が三羽泳いでいたところでアングルを決め撮ろうとした瞬間、鯉が飛んだ。
 シャッターチャンスはものにできただろうか。
 予想もしなかった出会いは暗雲立ち込める天候がもたらしたようである。
 鯉は2度飛び跳ねて飛沫を上げた。
 そのたび周囲に大きな水音が響き、同時に連続シャッターの音が耳にせわしかった。
 やがて池は何事もなかったような静寂に戻っていた。
     鯉飛んで後に音なし秋の水
 誰の句だったか思い出せないが、目の当たりで起きたシーンそのものであった。

Coihaneru

 

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2022.11.16

菊を鑑賞する人

 例年11月ともなると全国各地で菊花展が催される。
 当地では浜北区の会場で開始と同時に多くの来場者で賑わっていた。
 だが例年と違うのは菊の展示の数と共に開花が遅れていることだった。
 主催者の弁によれば、今年の夏は多雨となり、根の腐りの原因ともなり出品点数が減ったこと、開花時期が遅れていて菊展の開催時には蕾が開き切っていないため、間に合わなかったというのだ。
 たかが菊花というなかれ、育てる人はそれなりに苦労が多いようだ。
 菊を鑑賞する人を見ても全体を見回して感動する人がいればジーと腰を落として花弁に目を凝らしている人がいる。
 あたかも美術館で展示の作品に魅入っているかのようである。
 菊にとってもこうした観賞する人がいれば開花冥利に尽きるということだろうか。
 ひょっとしたら菊づくりに励んでいる方なのかもしれない。
 会場で菊そのものを鑑賞するのも楽しいが、さまざまな鑑賞者の様子も菊を楽しむのに通じているようだ。
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Kikukakansyo

 

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2022.11.04

鈴虫の一生

 ことしは孵化がうまくいき100匹程度を育ててきた。もちろん飼いたいという方にはおすそ分けをしてきた。
 それでも飼育箱は幼虫で一杯となり、2つ飼育箱を買い足した。
 いつもの年だと鳴き始めは7月下旬から8月初めなのに、今年は7月に入ると鳴き出した。
 決してうまいといえる鳴き方ではないが日に日に声は大きくなってきた。
 そして秋も終わりに近づいてきたこのごろ1匹だけが名残惜しそうに飼育ケース内を徘徊している。
 

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2022.10.24

旧鈴木家屋敷がカフェに

 前回「万斛」の由来で阿茶の局と家康のことを紹介したところ、今朝の新聞に「家康カフェで一服を」との見出しが躍っていた。
 まさか旧鈴木権右衛門の屋敷のことではあるまいかと読み進むうち、現在保存されている屋敷は古民家として再生される模様である。
 今年の11月以降にオープン予定で来年の大河ドラマの放送を見据えての事業らしい。
 (カフェ予想図:10/24付け中日新聞朝刊より)
Suzukike
 

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