鯉が飛んだ

 最近は天候の急変が忙しい。
 予報はかなり正確な時間を伝えてくれるが、雲の動きの早いことこの上ない。
 地域によって雨模様が左右されるようだ。
 この日、久しぶりに紅葉を満喫しようと市内の四ツ池公園へと足を向けた。
 近づくにつれ紅葉の進み具合がよくわかる。
 黒い雲がまもなく来るだろうとの不安があったものの、傘は持たずに歩き始めた。
 天候のせいか散歩中の人影は少なく、池で魚釣りをする老人たちがときどき見かける程度。
 秋が深まったこの日さすがに平日は静かである。
 鴨が三羽泳いでいたところでアングルを決め撮ろうとした瞬間、鯉が飛んだ。
 シャッターチャンスはものにできただろうか。
 予想もしなかった出会いは暗雲立ち込める天候がもたらしたようである。
 鯉は2度飛び跳ねて飛沫を上げた。
 そのたび周囲に大きな水音が響き、同時に連続シャッターの音が耳にせわしかった。
 やがて池は何事もなかったような静寂に戻っていた。
     鯉飛んで後に音なし秋の水
 誰の句だったか思い出せないが、目の当たりで起きたシーンそのものであった。

Coihaneru

 

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2022.11.16

菊を鑑賞する人

 例年11月ともなると全国各地で菊花展が催される。
 当地では浜北区の会場で開始と同時に多くの来場者で賑わっていた。
 だが例年と違うのは菊の展示の数と共に開花が遅れていることだった。
 主催者の弁によれば、今年の夏は多雨となり、根の腐りの原因ともなり出品点数が減ったこと、開花時期が遅れていて菊展の開催時には蕾が開き切っていないため、間に合わなかったというのだ。
 たかが菊花というなかれ、育てる人はそれなりに苦労が多いようだ。
 菊を鑑賞する人を見ても全体を見回して感動する人がいればジーと腰を落として花弁に目を凝らしている人がいる。
 あたかも美術館で展示の作品に魅入っているかのようである。
 菊にとってもこうした観賞する人がいれば開花冥利に尽きるということだろうか。
 ひょっとしたら菊づくりに励んでいる方なのかもしれない。
 会場で菊そのものを鑑賞するのも楽しいが、さまざまな鑑賞者の様子も菊を楽しむのに通じているようだ。
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Kikukakansyo

 

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2022.11.04

鈴虫の一生

 ことしは孵化がうまくいき100匹程度を育ててきた。もちろん飼いたいという方にはおすそ分けをしてきた。
 それでも飼育箱は幼虫で一杯となり、2つ飼育箱を買い足した。
 いつもの年だと鳴き始めは7月下旬から8月初めなのに、今年は7月に入ると鳴き出した。
 決してうまいといえる鳴き方ではないが日に日に声は大きくなってきた。
 そして秋も終わりに近づいてきたこのごろ1匹だけが名残惜しそうに飼育ケース内を徘徊している。
 

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2022.10.24

旧鈴木家屋敷がカフェに

 前回「万斛」の由来で阿茶の局と家康のことを紹介したところ、今朝の新聞に「家康カフェで一服を」との見出しが躍っていた。
 まさか旧鈴木権右衛門の屋敷のことではあるまいかと読み進むうち、現在保存されている屋敷は古民家として再生される模様である。
 今年の11月以降にオープン予定で来年の大河ドラマの放送を見据えての事業らしい。
 (カフェ予想図:10/24付け中日新聞朝刊より)
Suzukike
 

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2022.10.23

万斛の高見橋夕景

 しばらく雨の日が続いた夕方、西の空を振り返り今日は「夕陽」がきれいに出そうだと直感がした。
 急ぎ自転車を漕ぎ我が家から西方へ向かう。
 青空だったと見えた空に綿のような白い雲が流れてくる。
 日差しがまばゆくなって周りの景色に眼を移す。
 田園の中の道を日の沈む方向へ進めば安間川に架かる高見橋だ。
 この辺は昔から万斛(まんごく)と呼ばれる地域である。
 夏には近くの神社の祭りで沢山の花火が上がり周辺の町では有名だ。
 そればかりか、この地名には少し昔話がある。
 家康は大変縁起をかついでいたようで、永禄11年(1568)12月三河の国から浜松城に入城した際、縁起の良い村名を探させたところ万斛村を知る。
「まんごくから万石を連想した家康は、大変気に入り愛妾阿茶の局をこの村の庄屋鈴木権右衛門の家にお預けなさったと言う」(わが町文化誌:積志の流れ今むかし)
 昔話か伝説はともかく、さてこの日の夕焼けはいかがだったろう。
 予想どおり風はなく適当な雲が流れて、秋の黄昏時を演出してくれている。
 そのせいかこの橋を渡る散歩者が多く、日没までのわずかな時間を彼らとともに共有できた。
 素敵なくつろぎの時となったが、別段訳はないのにやはり夕景は寂しくなるものだ。
 ・・・・ からすが鳴くから帰ろうと。
 Takamihashi

 

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2022.10.21

旅する蝶との出会い!浜松フラワーパークのアサギマダラ

 今月11日から咲き始めた園内のフジバカマは今が満開です。
 となると旅する蝶々の登場はいつか?
 もちろん今です。早速、フラワーパークへと足を運びました。
 さて蝶はいずこか?パークの公式Webには3か所のありかを紹介しています。
 蝶は繰り返し花の蜜を吸いに近寄ってきます。
 本日は幸い撮影者も少なく、心ゆくまでアサギマダラの舞を楽しむことができました。
Asagimadara01 Asagimadara02

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2022.10.10

そばの花と木喰上人の歌

 今年もそばの花が満開である。
 かつては荒れ地対策としてそばを作るところもあって、そう珍しい光景ではなくなった。
 それに輪をかけて当時のテレビ番組みの影響もあり市内のあちこちの空き地に個人で育てる方が目立っていた。
 だが、ここ最近はその耕作場所が住宅に変わり、はたまた空き地と化しているところもある。
 作る方の高齢化もあるのかと思うが、私はなんとか10坪程度の畑でそばの栽培は続いている。
 家庭菜園のため種まき時期が遅くなり、どうしても苗の背丈が低くなってきている。
 それでも菜園近くを散歩する人には眼の保養となっているかもしれない。
 以前、木喰上人のことに関心があって、その故郷ともいえる場所を訪問したことがある。
 山間にそばの栽培をしている場所があり、まさに花の真っ盛りであった。
 その時に思い出したのが「盛(森)がよければ二八ソバ・・・」木喰上人は日本を遍歴中にそばを対象に和歌も残している。
「心願歌集」の遠州森、虫生で詠まれた八十八首の中にこんな歌があった。

  けんどんや そバによるのも からみかな
    もりがヨケレバ ニ八十六

  木喰上人も遠州森町でのそばを食べたのかと思うと、一層身近な人物に感じられる。

Soba20221

Tukitosoba
(我が家のそばと満月)

 

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2022.09.27

百日紅とは

 毎日畑へ向かう道なのに、この花だけは気に留めず未だその名を知らなかった。
 いつだったか、我が家の裏道に散歩がてらに通りがかったご夫婦が帰宅したばかりの私に「この花は何ですか?」と訊ねてきた。
 一瞬、花ガラが落ちて実だけになった垣根のバラを挿して聞いてきたのかと思い「バラです」と応えた。
 後でこの時のことを思いだし、あの時は庭に咲いていたピンクの花を指して聞いてきたのだと気づいた。
 その花は今でも一部が残っていて、名は百日紅であった。
 誰がどこで手に入れて植えたのかは定かではない。花名は別に知らなかったのではないがサルスベリに似ているとは思っていた。
 畑に向かう途中の花と同じ品種のようだ。
 それが「サルスベリ」だとするなら違うと思っていた。
 なぜなら同様の木はまるでサルが滑って落ちてきそうなほどの皮をむき出しにした木肌の大きな木を知っているから。
 子供の時から見慣れている百日紅はこれだと思うのだ。
 花の名を問われたときはそう応えればよかったのだが、不思議と後を引いている。
 満更、植物には詳しいはずなのだが、この時ばかりは「猿も木から落ちるか」であった。
(道すがらのサルスベリ)
Sarusuberi

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2022.09.05

夏の終わりに

 先日来の大雨が過ぎて、久し振りの快晴となる。
 でも、台風はこれからが本番で青空には不穏な雲が四方から流れてくる。もしくは湧き上がっている。
 浜名湖畔に位置する浜名湖ガーデンパークに潮風の涼しさを求めて、日影を選びながらの散歩は決して楽ではない。
 やっとのことで腰を下ろせる場所に達すると、あらためて周囲を見渡し撮影ポイントを探してみる。
 すでに夏の終わりを告げたようなパーク園内は花たちも次のシーズンを見据えているようだ。
 海岸に面した木陰には秋に咲く花たちが人目を誘う。彼岸花も1本だけすっくと立ちあがっているのがあれば秋海棠が池畔に咲く。
 いたるところで蝉たちの亡骸が落ちているし、蝶の姿も翳りを見せている。
 取り立てて夏の終わりを告げる花々は見当たらないにしても、着実に季節は変わりつつあるようだ。
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2022.08.27

金色の鯉にエネルギーを感じたか

 先日、撮影会で訪ねた浜松城公園、早朝は大雨に見舞われ心配していたところ時間とともに晴れ上がり蒸し暑い日になった。
 それでも天気が回復してくれたのはありがたかったものの、本来の目的地が工事現場のように足場が組まれたり資材が置かれたりして撮影に支障を生じた。やむなく公園内を散策することで所期の目的は達成できたのだが、振り返ってみると神のお告げでもあったのか。
 公園内での撮影中、池の縁に近くに鯉が寄ってきた。雨後で水面は汚れているためか鯉の姿がはっきり見えない。
 しかし突然一匹の金色の鯉がふわりと浮いてきたと同時に、大きな波紋の下にさらに大きな魚影があった。
 この一瞬の間はすごいエネルギーを見た思いがした。
 その後の撮影は順調で鯉の出現は吉と出たようである。
 Conjikinokoii

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