銀しゃり
しばらく一力作品を離れていると、次に手にとったときは妙に新鮮な感じがする。
こんなとき読んだ作品がこれ。下町人情のすし屋の物語。
内容を紹介するとコレカラ読もうとする人の楽しみが半減するので詳しくは紹介できないが,感想はずばり、すがすがしい結果を読者にもたらしてくれる。
主人公寿司職人新吉は、若手で自分で店を出している。
次々と事件が起こる中、自分の寿司をいかにおいしくできるか悩みつつ成長していく姿を描いている。
タイトルから受ける感想は、寿司職人の物語かと想定はしていたが、店頭での箱つめ寿司とは思いもよらなかった。
文中、寿司飯を作る場面が出てくるたびに、酢の甘酸っぱいにおいと味が伝わってくる。
それに友人の妹との関係も興味深い。
事件はたいしたことではないが、それでもハラハラさせられる。
だからこそ、ストーリーにのめりこんでいくのかも。
繰り返すが一力作品の人情話ははまる。
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