「お家さん」100年に一度の経済危機だからこそぜひ読んでもらいたい
年末で読み終えたこの本は、今思えば鈴木商店の経営者の一代記であっても、れっきとした日本の資本主義発展への歴史小説でもある。
明治、大正、昭和と生き抜いた主人公は女性経営者、彼女が男尊女卑の時代にご主人がなくなったところから「鈴木商店」を存続させようと歴史の舞台に登場する。
その道は決して楽なものではないが商店に働くみながひたむきに努め鈴木商店を盛り上げていく。
その甲斐あって商店は日本一の年商を上げる巨大商社へと成長していく。
が話はここでは終わらない。さらに多くの不幸が待ち構え、乗り越えようとするも、すでに時代は古い商売の仕方では世界金融恐慌には太刀打ちできない。
ここにこの本の学ぶべきところがあるように思う。
物語の展開も登場人物も興味深い。
詳しいストリーはぜひ本を読んでいただきたい。
推薦の一冊である。
作者 玉岡かおる 、 新潮社「お家さん」
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