サンタの靴
この時期は毎日が過ぎ去ることをどんなに楽しみにいたことか、少年の頃の冬休みの日々である。
町のおもちゃ屋の店頭にはクリスマスツリーが飾られ、プラモデルの箱がところ狭しと並らんでいた。
イブには町内のケーキ屋で買ったケーキが腹一杯食べれる。
それにおばあちゃんサンタがやって来て、漫画の本とサンタの靴が貰えた。
我が家の恒例行事だ。
クリスマスがすぎても残ったケーキを食べる。これがなんと美味しかったことか。
年の瀬は正月の準備のお手伝い。といってもお年玉をもらう魂胆ありあり。
餅つきは親のすることに任せ、出来上がりの熱いうちに餅を食う。
正月ともなればお年玉。金額は僅かでも、まるで自分が稼いだかのように大きな顔をして友と額を競う。
地元の寺で初市がある。ダルマは高いので見るだけにして、年玉を握りしめおもちゃ屋へ。
そうこうしているうちに楽しかった冬休みは終わる。
今となってはこの日々が懐かしい。
間もなく孫がやって来る。
サンタの靴は幼き頃を回想するじいじからのプレゼントである。
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