流離
これで「さすらい」と読む。
あてもなくさまようことをいい、さすらいの旅人とか、時代劇ではさすらいの身などと浪人が云う。
台風一過の爽やかな風に吹かれていると、ふと故郷を離れてさすらいの旅にでも出たいと思う。
だがこれは一家の主人ともなるとそうはいかない。
ためにかつて「男はつらいよ」の寅さんに旅を託したわけである。
それなら自分は近場の公園で足慣らし、さすらうわけではない。
坂を下ると上手から一匹の雄猫が無表情に通り過ぎようとしている。
とそこに枯葉が数枚舞い散る。
まるで映画のさすらいシーン。
逆光だが一瞬眼がものを云ったような気がした。
――流浪の身は切ないね、俺は故郷を追われ知らない土地をさまよい歩いているんだ。今晩の餌はあんたが呉れるの?
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