蟷螂(カマキリ)
公園の木にリズミカルに登っては休むカマキリを見つけた。
ちょうど小高い丘のようなとこなので、そこからの見晴らしは絶景らしい。
カマキリは羽があるのだから、わざわざ登らなくても飛んで所定の位置につけばいいと思うのだが、それは他人様の無用なちょっかいだと聞き流しているようでもある。
虫の行動が見ていて楽しいというのは、この瞬間から童心に戻っているからだろう。
草むらでは孫の娘が必死で小さなバッタを探している。ただいま童心の真最中である。
もう季節は秋になっているのに、カマキリはいたって元気だ。
それもそのはず今が旬の時期でもある。
夏場に見かけるのは生まれて間もない蟷螂の子だ。秋は成人した蟷螂となる。そして冬になると枯蟷螂として死す。
蝉もコオロギも季節は一つだが、カマキリは夏から冬まで存在する。
蟷螂には「蟷螂の斧」という諺がある。
自分の弱さをかえりみず、強いものに立ち向かうことのたとえだが、単独で木に登り俯瞰する蟷螂の姿は、まさに孤高の虫と言ってもいい。
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