管物とは
秋の花の代表といえば、まず国花である菊を挙げる。
先日友人が菊花展に出品しているというのを聞いて、会場へと足を運んでみた。
明るい会場内には多くの菊が並べられている。私は菊をつくっているので、それほど菊に対し違和感を感じないが、初めて見た人たちには菊の美しさはわかるけど関係者の説明がどうも理解しにくいらしい。
たとえば花弁の細い花を指して、
「これはクダモノの一種で、遅咲きです」
と関係者は説明する。それを聞いた鑑賞者は
「クダモノではなくて花でしょう。どれもみな同じように咲いている」
と反論する。
「いや果物ではなくて、花弁が細い管のような菊なので管物と呼びます。菊は花の種類によって早く咲くのと遅く咲くのとあります」
「そういう意味ですか。わかりました。それでは厚物とは・・・・」
ここまでの会話で鑑賞者は納得したようだ。
しかし、菊は園芸としての歴史も古く専門用語が飛び出してくる。言い換えれば歴史の積み重ねによって菊園芸は進化を遂げ今に至っている。
専門用語は菊愛好家のにとっての遺産でもあるのだろう。
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