秋葉街道 塩の道 竹林喜由写真集
木枯らしが吹き始めるとどういうわけか「塩の道」を思い出す。その想いを写真にしてくれたのがこの作品集である。
著者はカメラ雑誌の月例フォトコンテストの常連でアマ写真家として知られている。
住いは藤枝市だが、もともとは名古屋出身である。
この作品集は静岡県に住いしたからこそ刊行できたと云ってもよい。
タイトルのルートからすれば浜松の町村は春野町、龍山村(現天竜区)佐久間町、水窪町までである。
著者は冒頭「塩の道ルートは物流の道であり、文化交流の道でもあった。秋葉街道は秘境ともいえる山峡の道であるが、開発の影響は由緒ある歴史の道を変貌させ、風化と共に「道」がその姿を消そうとしている。ここに消滅しつつある「道」を甦らせ、伝説や芸能そして歴史を掘り起こしながら、「道」を記録することは、先人たちの文化を守り、後世に伝える一助になると確信する。」と信念を持って読者に伝えている。
塩の道という大きなテーマに著者が精魂込めて取り組んだ作品である。
2000年第10回林忠彦賞受賞作品集でもある。
著者 竹林喜由 発行所 ㈱日本写真企画 発行平成12年
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