O氏の犬嫌い
O氏がこの世を去ってちょうど一年になる。
おかしなもので、こんな時に思わぬ写真が出てきた。
床屋で顔を剃ろうとしている光景で、何の変哲もないカットである。
だが、この写真は数秒前に彼にとって、とてつもない小さな事件が起こっていた。
いつも行く日を合わせ、同じ日に、同じルートを辿って、同じ床屋へ行く。
彼は免許証を返納していたので交通手段がなく、わが愛車に同乗していくのが常であった。
元来犬が大嫌いな性分で、ときにはその飼い主までも嫌いになることがある。
この日は床屋の愛犬マレが彼に向かって妙にジャレついている。
犬嫌いな彼はまったく無視、いつものことだ。
と、思いきや三段跳びで彼の椅子に飛び乗り、寝かかった彼の体の上を素早く走り抜けた。
彼の驚きともとれる大きな悲鳴が室内に響き渡る。
そのときの写真がこれであった。
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