笠井 肆連為市
「笠井 肆連為市」とは寛政4年(1792年)、現在の浜松市天竜区の郷土研究家内山真龍が著した「遠江国風土記伝」の一文である。
「笠井の町は店連なりて市をなす」と訳することばは、笠井の福来寺で毎年1月10日に開かれる「だるま市」に由来する。
この町には、かつて五日ごとに市を開いて多くの人で賑わった経緯がある。
毎月一日、五日、十日、十五日、二十日、二十五日と六回の市が開き、「六斎市」ともよばれたこともある。
笠井に行くには姫街道とは別に、浜松から天竜方面へ延びる二本の街道がある。
笠井はこのうち東側の街道に沿って栄えた町で、ここからは周辺の農村、天竜川東岸・掛塚港へと続く道が縦横に通っている。
もともと70軒足らずの町から発展し、笠井街道の両側そして中にも町並みが形成され、江戸時代には浜松藩の城下、天神町に見られる町立てとなって栄えてきた。
最近まで当時を偲ばせる町並みが残っていたが、今ではその面影も減りつつある。
だが十日市のなごりは、毎年開かれる「だるま市」へと引き継がれている。
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