散る桜
開花したとの便りを聞いて、いつ行こうかと迷っているうちに1週間、遠目にも川堤の桜が見てとれる界隈にいて、やっと重い腰を上げる。
途中、地元の俳人の菩提寺にさしかかると、寺の掲示板に目が留まった。
散る桜残る桜も散る桜
とある。註釈は書かれていない。
地元の俳人の句かと調べてみると、良寛の辞世の句だ。
なんにでも、たとえられる命のはかなさを詠んでいるようでもある。
遠望する桜は近づくにつれ、少しずつ様子が違うのに気付く。
折からの東風に吹かれて、既に散り桜となり、歩道に、道路にまで乗り出して舞っている。
たった7日程度の時の経過は、桜の花びらの生涯をまざまざと見せつけてくれる。
歩道に真新しく見える電話ボックスも、情報化の進歩によって、やがては消えていく運命なのだろうか。
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