白い金平糖
遊びに来た2歳の孫の手から、口に放り込まれたのは白い金平糖が1粒。
舐めていると甘くて、ついかみ砕いて食べてしまいたいほどの砂糖菓子だ。
この粒でどうしても気になるのが角、過去にはどうしてできるのか悩んだ物理学者がいたらしい。
夏目漱石でも気になったらしく、著書の登場人物に語らせている場面がある。
「吾輩は猫である」では「人間は金平糖のようにいらいらする」
「彼岸過迄」には「東京ことばはむやみに角度の多い金平糖のような調子」とも。
人間社会のギスギスした様を、金平糖の角にたとえて伝えようとしているようだが、
そんなにまで角を追い詰めなくても、これはこれで味わい深いと思うのだが。
手に残った2つめの粒をじっと眺めていたら、ふと季節の花を思い出した。
初秋に湿地帯で咲くシラタマホシクサで、金平糖の様な白い花を咲かせる。
いつもこの時期咲き誇り、角もあるが気になったことはない。
群生の花を見ると、心が丸くなるかもしれないからか。
先日、雨の合間に近くの森林公園を訪ねたら、今が満開で蝶たちを引き寄せていた。
(浜北森林公園にて)
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