白い金平糖
遊びに来た2歳の孫の手から、口に放り込まれたのは白い金平糖が1粒。
舐めていると甘くて、ついかみ砕いて食べてしまいたいほどの砂糖菓子だ。
この粒でどうしても気になるのが角、過去にはどうしてできるのか悩んだ物理学者がいたらしい。
夏目漱石でも気になったらしく、著書の登場人物に語らせている場面がある。
「吾輩は猫である」では「人間は金平糖のようにいらいらする」
「彼岸過迄」には「東京ことばはむやみに角度の多い金平糖のような調子」とも。
人間社会のギスギスした様を、金平糖の角にたとえて伝えようとしているようだが、
そんなにまで角を追い詰めなくても、これはこれで味わい深いと思うのだが。
手に残った2つめの粒をじっと眺めていたら、ふと季節の花を思い出した。
初秋に湿地帯で咲くシラタマホシクサで、金平糖の様な白い花を咲かせる。
いつもこの時期咲き誇り、角もあるが気になったことはない。
群生の花を見ると、心が丸くなるかもしれないからか。
先日、雨の合間に近くの森林公園を訪ねたら、今が満開で蝶たちを引き寄せていた。
(浜北森林公園にて)
にほんブログ村
| 固定リンク | 0
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 稲田遥かに遠花火(2023.08.23)
- 笠井まつりが開かれた(2023.08.18)
- クマゼミの居場所(2023.07.29)
- 盆が過ぎれば祭が来るぞ~笠井まつりの紹介(2023.07.21)
- 遠数大念仏が来た盆供養祭(2023.07.18)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 笠井まつりが開かれた(2023.08.18)
- 桜の開花を前に谷汲踊を想う(2023.03.15)
- 冬紅葉の浜松城公園(2022.12.04)
- 初夏の兆し遠州森町(2022.05.26)
「写真」カテゴリの記事
- 木陰で戯れるカワセミ(2023.05.21)
- 桜駅(2023.03.30)
- おどる胞子たち(2023.01.31)
- 鯉が飛んだ(2022.12.01)
- 神の中に梅の花(2022.03.01)
「園芸」カテゴリの記事
- ガーベラ讃歌~フラワーパークにて(2022.03.19)
- 昆虫鑑賞へのいざない(2021.04.02)
- 秋の風物詩に足るもの(2018.11.10)
- 美しさは丹精の証し(2018.11.04)
- 白い金平糖(2018.09.30)
コメント