寺田駅の郷愁
立山から宇奈月温泉へ向かう途中の「寺田駅」は富山地方鉄道の本線と立山線が行き交う駅である。
ホームは立山線と本線が別々にあり、1番から4番まで4つある。
立山方面から来たので3番線で降りて、乗り換えのため2番線で待つ。
電車が来るまでには時間があるので構内をぶらぶらすると、ホームとホームの間にトイレがあり、かつては賑わったであろう待合室もある。
今では資材置き場になっているが、周辺の雰囲気が郷愁を誘っている。
ただ、そこに立っていると、なぜか妙に違和感を感じていた。
その原因は1番線ホームの看板である。
よく見ると、ポスターなどの張り紙は正常に張られているのだが、数枚の看板だけは裏返しなのだ。
富山市内の医院であったり、家具センターや洋服屋が表示されている。
1番線ホームは富山市方面へ向かう電車が入るので、宣伝効果は有効だったはず。
おそらく、かつては煌煌と明かりが入り、看板の示す情報を辺りに照らし出していたのだろうと推測する。
ホームにはペンキの剥げ落ちた古びたベンチも置かれていて、記された企業宣伝は読み取ることができる。
ローカル線は何処も同じ状況下と思うけど、旅を楽しむ者にとってはこの光景こそがローカル線の見せ場であり、古き看板なども大切な遺産ともいえるのではないだろうか。
[寺田駅3番、4番ホーム]
[1番ホーム]
[1番ホームの看板等]
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