「遠州の文化人」墨華堂エッセイ集
たまたま図書館でこのタイトルに興味を惹かれ手にしてみた。
冊子は今年8月に個人の方による出版物である。
著者は墨華堂主人村越房吉氏、発行者は大谷洋介氏である。
二人の共通点は地域の古書古美術に造詣が深いことで、大谷氏が村越氏からいろいろ教わったという。
本書は村越氏が過去に付き合いのあった文化人に関わるエッセイ集であり、かねてから大谷氏が文を残すことを依頼していたものらしい。
冒頭に大谷氏の序があり、その経過を紹介している。
「村越さんのお人柄から酒脱な文章で、私が前々から聞いてきたことが、今更のように思い出されました。この随筆集を私だけが楽しんでいたのでは、かつての浜松の文化人と言われた人達が忘れ去られてしまう・・・」
との危機感から発行に及んだとのことである。
目次には高橋佐吉翁、画家間山龍明氏、俳人相生垣瓜人の名が見える。
なお本書は誰にでも読めるような大文字サイズで印刷されており、高齢者にはありがたい。
さらに著者が「古書古美術」の専門家のため、エッセイ中で「にせもの横行」の記述がある。
愛好家の方にとっては必読の書となろう。
A5判 P55仕様
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