カテゴリー「紀行」の記事
2020.11.27
2020.11.18
天浜線颯爽たり
一日フリー切符を遠鉄の駅で買い求め、西鹿島線から天浜線に乗り換えて奥浜名湖を西回りするコースを選んだ。
本日の目的地は金指と三ヶ日駅を中心に奥浜名湖を巡る。
久々に乗る車両は新しく、車窓の風景は秋一色。
金指駅は今回初めて降車して付近を散策する予定である。
どんなところか心が浮き立ち、「まさか何にも見どころなし」なんてことになりませんように。
駅を出ると左方に錆びついた高架水槽が眼にとまり、早速撮り始めた。
これが有形文化財だと後から知ったが、幸先よし!。駅舎をそのまま北へ上がる。
そこに旧街道と思しき碑が現れた。関所跡らしく、だが関所は気賀のはずだと首を傾げた。
あんなこんなで駅周辺をぶらぶらし駅舎へ戻る。
電車の待ち時間は散策のおかげで気にならず。次は三ヶ日駅を目指す。
三ケ日の駅に着けば東回りの車両が颯爽とホームに入ってきた。
これだけでも本日の旅は十分楽しめたのである。
2020.01.29
2020.01.19
柳田国男の笠井の印象
新年会の席上で「かつて笠井町を通り抜けた有名人がいたが知っているか」と尋ねられた。
思い当たる節がなかったので誰の事かと聞くと、民俗学者の柳田国男氏がこの町に来たことを何かに書いてあったらしいという。
後日図書館で氏の書籍を調べてみると、著作集30数巻のうち1っか所だけに「笠井」の町名があるのを発見した。
「灯台下暗し」という格言があるが、意外や住んでいる住民には気が付かないことがたまたま通りかかった旅人によって、うまい表現で笠井の印象を著わしていた。
「浜松の松は既に残り少なで、その代りに出来たのは織物の工場である。一機に一燈の電燈がついて居る。それが鉄道を越えて北は笠井の付近、更に二俣の対岸近くまで、只の農家でも二棟三棟の、長い織場を建てた屋敷が稀では無い。北を向けて明り採りに、屋根の片側を硝子にして居る。何とも無い山の上の農家に於て、静かな夕方に見て居ると、一時にぱつと美しい光が、広い平野を彩るのを見るやうに、もう世の中がなったのである。」
出典:秋風帖(大正9年11月、東京朝日新聞)より「野の火、山の雲」著者 柳田国男
大正9年秋、柳田国男氏は島田の祭典を見て焼津方面から浜松に入った。
天竜川を遡りながら笠井を通過し、二俣へ向かっていた時に見た光景を文にしたものらしい。
この頃、遠州地域は最も織物が盛んで織屋は二俣へと続いていた。
因みに笠井の町では製造業者49、販売業者11、染色業者11に代表されるように大正末期の浜松地域の全工場のうち90%近くが繊維工場で占められていた。遠州織物の基礎ができあがったころであった。
町を通過しながら、ずばりとその時代をその言い当てる文に妙に感心してしまった。
2019.04.03
万葉の桜たち
白い門をくぐれば万葉の世界へと誘われる。
新元号が発表されてから「令和」が万葉集からの出典との記事で、万葉の時代へと興味を持った人も多いようだ。
となるといずれはこの公園にも関心が寄せられるのかもしれない。
街中はソメイヨシノが満開の様相だが、ここには1200年前の万葉人がめでたと思しき桜が満開である。
新元号にちなんで訪れてみるのはいかがだろうか。
ちなみにこの公園は諸説に基づく万葉植物を中心として創出した万葉の森と呼ばれている。
万葉歌等に関する資料を展示した万葉資料館、曲水庭園、草木染めなどを体験できる伎倍の工房、万葉時代の貴族の食事が体験できる万葉亭などが整備され、万葉文学・万葉文化を体験できる施設である。
公園を訪れた日は寒さがぶり返し、地域の開花が足踏み状態にもかかわらず、大島桜が満開であった。
場所:浜松市浜北区平口5051-1 万葉の森公園
2019.03.31
瀑布山不動寺の花まつり
今週の4月7日(日)は「お不動さまのはなまつり」が開かれる。
お釈迦様の誕生日をお祝いする花まつりを一日繰り上げて今年は日曜日にあわせたようである。
この時期は例年サクラやミヤマツツジが満開を迎えており、花まつりに一段と彩りを添えてくれていだろう。
当日は、法要や催し物が予定され、本堂前の花御堂にお釈迦様の誕生仏をおまつりする。
花見見物にあわせて訪ねてみたらどうだろうか。
開催日
4月7日(日) 浜北区平口 不動寺
法要
大般若経六百巻転読会
10時30分 大般若経六百巻転読会
玄奘三蔵(三蔵法師)がインドから中国に持ち帰ったとされる大般若経。
転読は、教本をバラバラと豪快に繰りながら経を読むことをいいます。
年に一度、あらゆるものの幸せを願う有難い法要です。
開運供養護摩焚き
11時30分 開運供養護摩焚き ※雨天中止
願い事や厄を込めた護摩木を、不動明王の炎で焚き清める儀式です。
護摩焚きの炎を拝むだけでもご利益があります。
催し物はチラシを参考にどうぞ。
2019.03.05
龍潭寺観梅
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2019.02.05
岳南鉄道ネコ目線
懐かしい感触である。
猫目線で歩いてみると、今時、むきだしのタタキは珍しい。
駅の創設が昭和24年だから
足の肉球に触れているのは昭和初期の感触だろうか。
おや、ここは自動改札ではないのか。
駅員の顔が見えないね。
窓口が高いのさ。
すぐにホームですか。
昔は構内の配置に無駄がなかったな。
電車が待ってるよ。
7000形モハ7002か。確か赤い車体の色だったのでは。
まあいいや。
ほんとは青カエルを見たかったのに、色だけはよく似てるので見たことにしておこう。
車内は誰もいない。冬日を取り込んで日向ぼっこが出来そうだ。
待てよ!真正面の座席に誰かいる。
自分の影法師をつれて出発進行!
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2019.02.02
秋葉街道・天竜川 ひとり歩きの旅(読後感)
身近な地域が書かれているのは嬉しいもので、興味深く読むことができたお勧めの一冊である。
本書は天竜川の上流に住む作者が定年後、体力への挑戦を兼ね9日間という日程で天竜川の上流から秋葉山をめぐり、天竜川の河口を目指した日記風の紀行文である。
歩いた距離は180㎞に及ぶひとり歩きの旅で、1日の終わりにその日の歩数が記されているのが健康のバロメーターなのか。
浜松人としては珍しいコースではないが、著者のゆく先々での珍道中は身近な地域紹介冊子としても楽しめる。
文章に添えられた写真は見慣れた風景でも、著者が一人行く姿を思うと妙に同情することもあり、最終日にはハプニングの連続で、大真面目に悪戦苦闘する様子は読む側に笑いを誘う。
少々辛口の批評ではあるが、中身は別段これといってドラマがあるわけでなし、淡々と目的地へと向かっていくだけのことだが著者にとっては未知との遭遇、感動の体験だったに違いない。
まあ「よう歩いたなあ。お疲れ様」である。
それにしても、著者小林さんが天竜川の河口に達したときの達成感は、読者にも伝わってきた。
「秋葉街道・天竜川 ひとり歩きの旅]
著者:小林千展 出版社:ほうずき書籍 2018/6/11発行
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2019.01.05
秋野不矩美術館にて
明治の代に生まれ、平成まで日本画を描き続けた画家秋野不矩。
その画は日本画でありながら日本の花鳥風月を描かず、インドを描き続けていた。
まるで油絵と見間違うような筆致で、パステル調の色彩で鑑賞するものにソフトな感動を与えてくれる。
作家の性格だろうか、画に対する真摯な向き方は晩年まで描き続けたその無垢とも思える心が、絵の中に見えているような気がした。
今回開催のタイトルにもあるように、まさに「あふれる生命の輝き」を放っていた。
年の初めは美術館へ行こう。
ギャラリーの空間もその建物の造形も満喫できた。
美術館での鑑賞は、我が家の正月行事に加えてもいいらしい。
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より以前の記事一覧
- 囲炉裏端 2018.12.26
- 小滝秋彩 2018.11.29
- 神輿の渡御 2018.08.18
- 大念仏、街道を来る 2018.07.18
- 秘境駅 2018.06.20
- 明日橋 2018.06.10
- あしたもいいことありますように 2018.06.08
- 香るゆりの園 2018.06.03
- 乗り鉄の旅寸景 2018.06.02
- 黒部峡谷の新緑 2018.06.01
- 黒部峡谷散策の旅 2018.05.27
- 立山黒部アルペンルート紀行2 2018.05.26
- 立山黒部アルペンルート紀行1 2018.05.22
- 今日は弁天島3355 2018.02.24
- 笠井 肆連為市 2018.01.09
- 伝衛門さの金達磨(笠井町だるま市の由来) 2018.01.04
- 町の変貌 2018.01.01
- 弁天島三々五々 2017.12.23
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